手紙

謝らなくちゃいけないことがあります
どうするべきか 言いあぐねている間に
こんなにも時間が経ってしまいました

どうしたらいいのか 今でもわからなくて
ずっと混乱したままでいます
でも気持ちを抑えるだけで
くるしくて
もう耐えられない
だから 何かを期待するわけじゃなくて
ありのままに言います


あなたのことが好きです


もしかしたら気がついていたかもしれません
本当だったら直接つたえたかったけれども
それも叶わなくて
かと言って
メールや電話では伝えたくなくて
手紙にしても
あなたの住んでいる所さえ知らないことに気づいて
いろいろなことを知らないまま
あなたを好きでいる自分がいます

いま この胸にある気持ちが
どういう意味を持っているのか
実のところ よくわかりません
恋なのか
恋に恋しているだけかもしれない
 
いつだか
「生きがいをもってる」かどうかって
話をしたことがあると思う
たぶんあのときから意識しはじめた
はじめは微かなかけらだったかも知れない
でもそれは 逢えない日々のなかで膨らんで
確かなかたちに変わった
それに戸惑っているのも事実

でも
きっと
それよりも前から
潜在的なものはあったんだと思う
今となっては
振り返ると

そんな気持ちのままで
ずっと何食わぬ顔をして
あなたの前に居ました
ごめんなさい

街を歩いていても
あなたの姿をさがしている自分に気づく
日常のいろいろな断片から
あなたのかけらを拾い集めては
自分を傷つけている
馬鹿みたい
でも
止まらない

あなたの夢を見ました
あなたと一緒にいる夢を見ました
目が覚めて
夢だとわかってから
すこしだけかなしくて
でもすこしだけ安心して


自分の持っている感情が
どんなものなのかがうまく言えません

ただ
この気持ちを伝えることで
いままでの関係では無くなってしまう

きっと
何もかもを失ってしまう気がする
そんな悲しい予感と
ずっと向き合いながら
いまこうしています

それでも
もうこれ以上
  自分の中で閉じ込めておくことができなかったから
こうして伝えます

もし
許されるなら
何かひとつでも許されるなら

お願いです
あなたの言葉が聞きたい
たったひとことでも
どんな応えであっても
それできっと救われる

あなたの気持ちを無視して
わがままを言っていることはわかっています
本当にごめんなさい

何をしてほしいというわけじゃなくて
ただ
伝えないでいることができなくて
本当は
あなたに逢いたくて




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