howl
scapegoat
首をくくる
ふりをする
磔に遭う
ふりをする
躰に火を点ける
ふりをする
槍で貫く
ふりをする
世界はそれだけで
救済された気になる
必要なことだと
自分勝手に納得してくれる
だから
ふりをする
吊るされたふりをする
贖罪を受けたふりをする
焼けこげたふりをする
裁かれたふりをする
空は圧倒的に美しい儘
犠牲も傍観も一切関係なく
美しい儘で、在る
素晴らしいこととも
くだらないこととも
評価することなく在る
空の美しさはつまり
誰からの影響を受けることもなく
空は空で在り続ける
美しいという評価を求めることもなく
逆に評価することもない
世界との絶縁によって在り続ける
そして世界は
空を美しいと語らいながら
順番にscapegoatを生み出して裁き合い
充足する
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